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トピックス

第97回日本整形外科学会学術集会学会からご報告

令和6年5月23日から26日まで福岡で第97回日本整形外科学会学術集会学会開催されました。

学会から招待されたOxford大学Price教授の講演の座長をさせていただき、旧交を温めました。
共に学生時代はラグビー部、現在ではゴルフとワイン、もちろん膝談議に花を咲かせました。
Price教授の息子さん2人はプロのクリケットプレイヤーだそうですが、あいにく私を含め日本ではあまり馴染みがなく、クリケット談義はできませんでした。 (2024年6月)

 整形外科  福岡 慎一

 

 

 

「 UKA マスターバイブル 」 を執筆、出版しました

当法人 西宮人工関節センターの 福岡 慎一 センター長が、このたび
UKA マスターバイブル 」 を執筆、出版しました。
本書はUKA、特にOxford UKAの専門書であり、これから手術をしようとする方、もう一度勉強しようという方、以前Oxford UKAを行っていたが、最近あまりしなくなった方などのために、Oxford UKAの歴史、適応、術前計画、手術手技、合併症の対処法などを参考になるよう、また、多くの論文をreferencesにしてevidenceに基づくようにしております。
こちらの書籍は、メジカルビュー社や Amazonからの購入も可能です。

( 2023年6月14日)

 

人工関節手術1000例突破

1000例目の手術を終えて(左から福岡、政田先生、谷浦先生、福永先生)

日本での人工関節手術は1年間に人工膝関節は約8万例、人工股関節は約6万例で併せて約14万例になります。高齢者社会を迎えて益々増加傾向にあります。西宮渡辺病院では人工関節に特化し専門的に治療を行うべく2009年4月に西宮人工関節センターを開設しました。
その手術症例が2017年6月に1000例を突破、その内訳は全人工膝関節(TKA)525例、単顆型人工膝関節(UKA)152例、全人工股関節(THA)323例。2009年に私と共に赴任した政田先生は2017年5月末で退職、代わって阪和人工関節センターから福永先生が赴任してくれました。6月の人工関節1000例目の手術には政田先生も駆けつけてくれました。
(2017年6月)

症例数も増え、経過観察機関も長くなってきているので、術後経過成績や評価、様々な新たな術式などを年に数回、国内だけでなく国際学会発表も行っています。

2015年にはUKAで世界的に著名なOxford大学のMurray教授とDodd先生が来院、Dodd先生には直接手術に入ってもらい、手術について議論しました。

国際学会発表 2014年 EFORT(ヨーロッパ整形外科災害外科学会)(London) 座長はOxford大学のMurray教授

 

 

 

Oxford UKA手術を終えて(左から政田先生、福岡、Dodd先生)

当センターで手術を受けられた方の会(西宮渡辺人工関節友の会)があります。現在会員数は約300名。毎年1回講演会や懇親会を開催し、会員の方の体験談や趣味を披露していただき、その後会場により歓談してもらっています。今年は9月30日(土)14時より夙川公民館で開催予定です。

患者様と仲間によるヘルマンハープの演奏(2016年 夙川公民館)

人工関節手術はまだ発展途中の手術です。最新の知見を取り入れながら、より長持ちをし、より機能的で、より痛くない手術を目指して発展していきたいと考えています。これからも西宮人工関節センターをよろしくお願いいたします。

Oxford大学 Murray教授とDodd先生が来院  (2015年9月7日)

膝関節の一部を置換する、単顆型人工膝関節(UKA)を開発したイギリスのOxford大学からMurray教授とDodd先生が平成27年9月7日(月)に本院に来院されました。Oxford UKAは世界中で一番使われているUKAで、長期的にも優れた成績が報告されています。日本では2002年より使用可能となり、私も当初より手術を行っていますが、今年9月より新たに骨セメントを使用しない機種が日本の一部の先生が使用可能となり、その手術を見学、指導しに来られました。彼らは2004年には私が当時勤務していた関西労災病院に来られて以来、日本では2度目の手術見学です。
まずは、理事長、院長に挨拶され、症例について議論を交わしました。Murray教授はCambridge大学出身でレガッタをしていたとのことです。Dodd先生は今年イギリスでワールドカップが開催されているラグビー経験者で、院長と私もラグビー部出身であることでラグビーのポジションの話をしました。今回の日本代表の活躍を予期していればもう少しワールドカップの話をしたのですが、ラグビー発祥のイギリスの人には日本ラグビーの認識はあまりないようです。
UKAに関してはイギリス人に比べて日本人の膝は小さく、また骨壊死患者が多いため日本での成績に興味を持たれており、来年には多施設で協力してその報告をすることとなりました。
手術ではDodd先生が手洗いをして、色々とご指導いただきました。おそらく世界で一番この手術をされているだけあって、なるほどとうなずくことも多く非常に有意義なアドバイスをいただき、無事に手術を終えました。来年も日本での再会を約束して彼らは翌日、次の目的地の中国へ行かれました。

『3次元CTシミュレーショ(LEXI Zed Hip)』

平成21年4月、当院に西宮人工関節センターが設立されました。これまでに、変形性膝関節症、大腿骨顆部壊死症、変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、大腿骨頸部骨折に対して、4年間で400例以上の人工関節置換術を施行してまいりました。関節疾患を中心に、地域に密着した人工関節センターになりつつあると考えております。しかし、手術件数が増加しても、治療成績や患者さまの満足度が低ければ意味がありません。つまり、いかに術後合併症を起こさないように関節機能を再建するか、いかに長期耐久性のある人工関節を提供できるかが、昨今問わず重要となります。そこで、平成24年1月から、人工股関節置換術の術前計画に『3次元CTシミュレーショ(LEXI Zed Hip)』を採用しております。より安全に、正確に人工関節置換術をすることが可能になりました。採用後は、脱臼等の合併症は認めておりません。 患者さま個人個人の骨に合わせた、いわゆる『テーラーメイド医療』が可能です。

3次元CTシミュレーションの特徴

術前に3次元的にインプラントのサイズや設置位置などを高精度に決定することができます。
計画通りに手術することにより、脱臼等の術後合併症が起こりにくく、安全で正確な手術が可能となります。
骨の変形が強く脚長差のある症例では、大腿骨骨切り量や脚延長量などをあらかじめ測定し、正確な脚長補正が可能となります。
可動域シミュレーション機能を用いることで、ステム・カップ・大腿骨・骨盤のインピンジメント(干渉)を視覚的に確認し、術前に術中操作をイメージして手術に望むことができます。股関節・膝関節痛でお悩みの方は、西宮人工関節センターへ、ご相談にお越し下さい。
膝・股関節の精査の上、痛みの原因や治療法をわかりやすくご説明いたします。
保存的治療から手術・リハビリテーションまで、幅広く安心できる医療を提供してまいります。

 

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