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西宮リウマチ・膠原病センター長 ごあいさつ


 西宮リウマチ・膠原病センター長 船内 正憲

 西宮渡辺病院に「リウマチ・膠原病センター」を開設しました。
今から遡ること10年前に兵庫医大の非常勤医師による診療を開始しました。2017年からは西岡 亜紀 医師を迎え、佐野 統 前教授の指導のもとに診療を続けてきた結果、リウマチ・膠原病患者様の数は増加の一途にあります。
 この度、4月から新たに船内 正憲(前近畿大学教授)が着任し、診療環境が一層充実しました。
この領域の病気は免疫の異常を背景に、関節に留まらず、発熱などの全身症状と皮膚、腎臓、肺、心・血管系、脳・神経系などあらゆる所に問題が起きます。これに対処するには早期発見と合併症対策が極めて重要です。
当センターでは診断・治療はもとより、社会復帰、福祉制度のご相談に至るまで、患者様のトータルケアを目的に、リウマチ・膠原病科と整形外科が中心となり、各診療科ならびに看護部、薬剤部、リハビリテーション科と連携して、スタッフ一丸となって診療して参りますので、少しでも気がかりな症状があればいつでもお声がけ下さい。

リウマチ・膠原病外来について

リウマチ・膠原病とは

関節リウマチ

関節リウマチとは、免疫の異常により手や足をはじめとする全身の関節に痛みと腫れが起こる病気です。炎症が長く続くと関節破壊が起こり、進行すると機能障害を引き起こします。
また、関節以外の臓器にも症状が起きることが有り、重症の場合は命に関わることがあります。30代以上の人口の1%にあたる人がこの病気にかかると言われています。どの年齢でも起こりますが、30代から50代に多く、また女性に多い疾患とされていますが男性にも起こります。症状としては、朝起きた時に手足を中心に関節がこわばって動かしにくく感じるこわばり症状、手や足の関節痛、関節の腫れが起こったり、全身のだるさ、微熱などの症状を伴うこともしばしば見られます。

膠原病とは

膠原病とは、真皮・靱帯・腱・骨・軟骨などを構成する蛋白質であるコラーゲンに全身的に障害・炎症を生じるさまざまな疾患の総称です。昔は、疾病は特定の臓器に存在すると考えられていましたが、全身性エリテマトーデスや全身性強皮症など多くの臓器が傷害される疾患を説明することが困難でした。
そこで、病変が臓器にではなく結合組織という“系”に存在する疾患であることを強調した概念が生まれました。今日では膠原病は単一の疾患を指し示す臨床的診断名や病因を意味する用語ではなく、“結合組織と血管を病変の中心とした、自己抗体を高頻度に伴う多臓器性の慢性難治性疾患”と定義されています。

これらの初期症状が見受けられたら早期受診をしてください。

全身
  • 原因不明の発熱が続く
  • リンパ節がはれる
  • 全身がだるい
  • 疲れやすい
関節や筋肉
  • 関節がこわばる(特に朝方に強い)
  • 関節の痛み、腫れ
  • 筋肉痛、筋力低下
皮膚
  • 発疹がでる
  • 冷えにより指の色が紫色や白色に変化する

当診療科の特徴について

当科では、関節リウマチ・膠原病に対して整形外科をはじめ呼吸器内科、皮膚科、糖尿病内科等さまざまな科と連携を取りながら診療に取り組んでいます。病状や患者さんの生活環境、考えなどを配慮しながら、患者さんと共に適切な関節リウマチの治療を進めていきたいと思っています。
また、関節MRIや関節エコー検査にてより正確に関節の炎症を評価できるよう努めています。

当センターにおける膠原病主要疾患 患者数の推移(2022年~2023年)

疾患 入院 外来
2022年 2023年 2022年 2023年

関節リウマチ

109 104 546 521
全身性エリテマトーデス 4 6 47 85
シェーグレン症候群 5 8 37 48
筋炎症候群 8 8 11 27
リウマチ性多発筋痛症 10 10 32 45
混合性結合組織病 1 1 4 7
強皮症 3 3 12 13
血管炎症候群 8 2 12 14
ベーチェット病 1 2 5 14
成人スティル病 0 0 0 0
合計 149 144 706 774

 

 

当センターにおける症例の割合(2021年4月~2022年3月)

疾患別外来患者の割合

外来では図に示しますように関節リウマチが約7割を占め、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性/皮膚筋炎、リウマチ性多発筋痛症、混合性結合組織病、強皮症、血管炎症候群、ベーチェット病など、メジャーな膠原病をすべて経験してきました。

 

疾患別入院患者の割合

入院では下図の如く、首位は同じく関節リウマチですが、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発筋痛症、シェーグレン症候群、多発性/皮膚筋炎、混合性結合組織病に続き、1つ1つは少数ながら、「その他」に分類した多彩な膠原病の比率が大きいということが特徴的と思います。

 

外来患者数に対する入院患者数の割合

文字通り「その他」とした膠原病、即ち、血管炎症候群、強皮症、リウマチ性多発筋痛症が関節リウマチに比べて、患者さんの入院する割合が高いことがわかります。これには関節リウマチの「病勢が低いから」という場合と、「治療経過が良いから」という場合があります。但し、リウマチの入院例は生物製剤の導入のほかに、高疾患活動性あるいは合併症に対する対応に追われる症例も含まれています。これに対して、血管炎症候群、強皮症、リウマチ性多発筋痛症の場合、現れる病変は全身広範囲にわたり、より集学的治療を要することが多いことと関係していると考えられます。

 

関節リウマチ患者の性別と年齢分布

最も患者数の多い関節リウマチの人口分布は図4に示しますように、女性が大半を占めることと、平均年齢が60歳代半ばであることは全国平均と同じであり、後者は日本人全体の年齢構成とほぼ同じです。

 

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