2025年10月22日 第8回西宮市・芦屋市退院調整ルール点検協議 開催しました
テーマ:連携で支える“おひとり様”の意思決定
日 時:令和7年10月22日(水) 14時~16時 (対面開催)
場 所:ラポルテホール
今回は、芦屋市ラポルテホールでの開催となりました。
西宮市と芦屋市の包括、ケアマネジャー、病院の地域連携、病棟看護師が集いました。
グループワークでは、入退院支援において、ご本人の意思決定支援ができた事例や経験を共有し、ご本人、病院、ケアマネ、みんなが困らないように、事前に準備できることは?をテーマに意見交換をおこないました。
【グループワークでの意見交換】
①退院調整ルールの浸透
以前に比べて病院からケアマネジャーへの連絡が増加しており、退院調整ルールや仕組みが機能し始めている。
退院前カンファレンスが増加し、病棟看護師も在宅で必要な情報や支援を理解し、調整できるようになってきている。
②連携の強化と情報共有
病院担当者と名刺を交換し、すぐに連絡がつくようにしている。
病棟から直接地域に連絡が来るようになり、連絡を取り合う形ができてきた。
退院後在宅に戻れるように、入院中に病院と連携し調整できた。
ケアマネジャーが把握している情報、金銭的な事や終末期の医療の意向を病院側に提供してもらえると、病院側は方向性が決めやすくなる。
病院側が入院中に得た患者の意向をケアマネジャーにフィードバックしている。
③継続的な意思確認の重要性
ケアマネジャーからの情報提供として、日頃からの本人・家族の意向や生活情報を元気な時から聞いておき、連携シートに盛り込むことが大事。
西宮市の「みやっこケアノート」、芦屋市の「孤独・孤立による支援課題を抱える人の支援ハンドブック」、エンデイングノートなどの活用を促進し、皆が情報を共有できるようにするべき。
④早期からの対応が重要
身寄りのない方の場合は、介護が必要になる前から任意後見を立てておくことが大事。後見制度など、市民啓発により「市民の意識」を高める必要がある。
急性期病棟の段階から、今後の意向を確認することや、後見人の手続きをはじめることで、手遅れになるのを防げる。
地域包括病棟では、入院時チェックリストがあり、保証人や治療方針・必要物品・支払いの方法・死亡届や亡くなられた後の引き取り先などの項目があり、確認している。
⑤今後の課題について
身寄りのない方、低所得者、サービス拒否者、認知症の方への対応が特に困難。
病院と在宅の連携による退院支援は改善傾向にあるものの、特に急性期病棟の看護師への教育や、①の困難事例に対する多職種連携・早期介入の必要性。
権利擁護の手続きに時間がかかるため、その間の対応が課題となっており、本人の同意なしでも多職種・行政連携で対応できる地域ルールが必要ではないか?
今回の退院調整ルール点検協議において、病院側、在宅側共にお互いの困りごとや成功事例を共有し、お互いのできること、事前に準備できることを一緒に考えることができました。
今後も、より地域の方々に寄り添った支援の方法を構築するため、多職種連携・退院調整ルールの普及に努めてまいります。
(2025年10月28日 報告)
